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J.S.バッハ<マタイ受難曲>
J.S.バッハ<ヨハネ受難曲>
ドボルザーク チェロ協奏曲
チャイコフスキー 交響曲第1番<冬の日の幻想>
チャイコフスキー 交響曲第5番
チャイコフスキー 交響曲第6番<悲愴>
ラフマニノフ 交響曲第2番
カリンニコフ 交響曲第1番、第2番
ホルスト 組曲<惑星>
エルガー 交響曲第1番
ボロディン 交響曲第2番
ショスタコーヴィチ 交響曲第7番<レニングラード>

CD評価基準について

評価★★★★★★★★★★:当方の大推薦盤

評価★★★★★★★★★☆、★★★★★★★★☆☆:推薦盤(買って損はなし)

評価★★★★★★★☆☆☆、★★★★★★☆☆☆☆:悪くはないが、私の好みではない

評価★★★★★☆☆☆☆☆以下:演奏としてはあまりお勧めしない。即中古行きか?


J.S.バッハ<マタイ受難曲>(現在異演盤7枚所有)

「西洋音楽の最高峰」、「人類の至宝」と言われる本曲ですが、当方もこれらの大げさな表現に当初は半信半疑でした。 しかし、じっくり聴くにしたがって、この曲はメロディーや歌詞を含め、「人間の真髄」に語り掛けるものがあるようです。 <<本当にすごい芸術です。>>

しかし、本曲が「西洋音楽の最高峰」ということは、J.S.バッハ以降の作曲家は、バッハを追い越していないのか?本当?

1)カール・リヒター@ミュンヘン・バッハ、ミュンヘン少年合唱団

福音史家:エルンスト・ヘフリガー、イエス:キート・エンゲン

1958年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]ご存知定番中の定番である!!演奏としては重厚そのもの、この重厚さが曲に荘厳さを生んでいる。 58年の演奏とは思えないほど録音状態も良く。本当に最高水準の演奏をしてくれたものだと感謝したい。しかし、満点の評価ではない点を敢えて挙げる。 ソプラノ、アルトの声楽の声質が、私の好みではなかったというところである。さらに、演奏があまりにも重厚であるため、聴いていて疲れてくるのも事実である。

2)ルドルフ・マウエスベルガー@ライプチィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、聖トーマス教会合唱隊

福音史家:ペーター・シュライアー、イエス:テオ・アダム

1970年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]<マウエスベルガーのマタイ>として有名な演奏である。バッハとゆかりの深い聖トーマス教会の演奏である。 聖トーマス教会の少年合唱の声の清らかさは、No.1である。さらに、若きペーター・シュライアーも劇的ではない表現が好感もてる。 演奏家全員のバッハに対する思いが表された素晴らしい演奏である。 (ちなみにロッチェ指揮ライプツィヒ、聖トーマス、シュライアーのコンビのヨハネ受難曲は同曲の当方大推薦盤である。)

3)ペーター・シュライアー@ドレスデン・シュターツカペレ、ドレスデン教会少年合唱団

福音史家:ペーター・シュライアー、イエス:テオ・アダム

1984年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]シュライアー自身の指揮によるマタイ。前述の<マウエスベルガーのマタイ>よりも軽い感じの演奏である。 しかし、表現は劇的であり、まさに劇を見ているようである。群集の場面はゾクゾクするものがある。 さらに、ソプラノはルチア・ポップを起用し、この声の透明感がなんとも言えない。

4)デウス@ヨーロッパ合唱アカデミー

福音史家:アンドレアス・ワグナー、イエス:フリードマン・クンダー

2000年  評価★★★★★★★★★★
[感想]誰も知らない間に<マタイ>の恐るべき超名盤が発売されていた!! HMVでのインタネットショッピングで、何と2000円を切る値段で購入した(事前に新宿のタワーレコードで視聴していたのだが)。 オルガンの代わりにチェンバロを使用しており、なかなか新鮮な音色である。 しかし、演奏はとても正統的であり、さらに演奏家全員の曲に対する理解そして個々のレベルが非常に高い。 2000年のライブ録音で音が生々しく、ホールに居るような感覚がする。当方の大推薦盤である。 この理由が、全ソリスト(ソプラノからバスまで)の声質が私の好みとピッタリであったという点が非常に大きい。

5)カラヤン@BPO、ウィーン楽友協会合唱団

福音史家:ペーター・シュライアー、イエス:フィッシャー・ディスカウ

1972年  評価★★★★★★☆☆☆☆
[感想]この豪華なメンバーを見て、本当に超一流が揃ったものである。 しかし、しかしである。料理に例えるならば、「素材に関しては最高のものが揃っているが、調理し、完成した料理を食してみると、お互いが味を主張し合い、 良さが半減しているといった演奏」である。上記の4盤が、バッハのエキスパートによる演奏であるのに比較しても、 やはり、申し訳無いがこの演奏はバッハとはかけ離れている演奏と言えよう。

6)スティーヴン・クレオバリー@ケンブリッジ・ジーザス・カレッジ、聖歌隊

福音史家:ロジャー・コーヴィー=クランプ、イエス:マイケル・ジョージ  (DVD)

年  評価★★★★★★☆☆☆☆

[感想]録音年も不明で、歌詞は添付されているが、指揮者、ソリストを始め、何の情報も無し。 会場は協会で、合奏は古楽器による演奏となっており、映像としての雰囲気はとても良いのだが、音楽の作りと言えば、イマイチ! しかし、このマタイ受難曲を映像で楽しみたい方には2000円でおつりがくるので、まあ、気軽に購入してもいいかも!!

7)鈴木雅明@バッハ・コレギウム・ジャパン

福音史家:ゲルト・テュルク、イエス:ペーター・コーイ

1999年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]指揮鈴木雅明氏によるマタイ受難曲。日本人として誇るべきマタイである。 録音もホワイトノイズ系はあるものの気にならなず、臨場感ある音が聞ける。 やや小編成での古楽器系の演奏。快速テンポで重くないマタイ受難曲。しかし、聴かせどころは多く、素晴らしいマタイである。 もっとじっくりとタメたテンポであれば。満点評価だったのに・・・。日本人演奏での最高峰のマタイであることは間違いないだろう。
おまけ
以上、感想を述べてみたが、カラヤン盤を除けば、どの演奏もすばらしく満足の行くものである。 デウス盤を大推薦盤にしたもの最近買ったCDであり、私にとって新鮮さがあるからかもしれない。 しかし、この5盤ともにモダン演奏であり、ピリオド演奏が1枚も無いことは問題であると思う。 近い将来、鈴木雅明やレオンハルト等の演奏についても評価してみたい。



J.S.バッハ<ヨハネ受難曲>(現在異演盤6枚所有)

この「ヨハネ受難曲」は、「マタイ受難曲」ほど絶賛されることは少ないのですが、 全体的に見れば、確かに「マタイ受難曲」の方が優れていることは認めますが、 当方にとって、この曲の冒頭の10分にも及ぶ<合唱>は「マタイ」のどの曲よりも好んで聴いており、 さらに、後半最後の<合唱>と<コラール>の安らぎ、美しさには本当に心が洗われるようです。 まさに「フォーレのレクイエム」のよう。バッハの時代を超えた才能には、ただただ感心させられるのみ。

1)カール・リヒター@ミュンヘン・バッハ管弦楽団、

福音史家:エルウスト・ヘフリガー  、イエス:ヘルマン・プライ  

1964年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]さすがはカール・リヒターのヨハネ!基本的にはマタイと同様、一音一音、重々しい音。 まさに重厚、荘厳な演奏。録音も臨場感のあるものです。クリア感はさすがにありませんが・・・・・。 本当に心の準備をして聴く「ヨハネ」です。気楽に聴けるものではありませんが、このリヒターの「ヨハネ」、「マタイ」と同様に、 受難曲演奏史としては欠くことのできない演奏でしょう。リヒターを聞かずして、バッハの受難曲を語るなかれ!!

2)鈴木雅明@バッハ・コレギウム・ジャパン

福音史家:ゲルト・テュルク  、イエス:多田羅迪夫  

1995年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]バッハ・コレギウム・ジャパンの記念すべきデビュー盤、第18回定期演奏会のライブ録音 日本にこのような素晴らしいバッハ演奏家たちの集団がいることを誇りに思いたい。カール・リヒターのような重たい演奏ではないが、 古楽器主体の演奏で説得力があるものです。声楽陣も素晴らしいと思います。ライブ録音ですが、ホワイトノイズが気になるところ。 ただ、この曲についてはこのコンビでの1998年の演奏が本当に素晴らしいので、そちらの演奏を押したい。

3)ヨヒアム・ロッチェ@ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管

福音史家:ペーター・シュライヤー  、イエス:テーオ・アダム  

1976年  評価★★★★★★★★★★
[感想]福音史家にペーター・シュライヤー、イエスにテーオ・アダム、そして、ライプツィヒ聖トーマス教会合唱団という もう願ってもいない組み合わせ。そして、期待通りの好演奏です。リヒター盤の重厚さに比べれば、やや気軽さ、明るさが含まれており、 本当に聴きやすい演奏です。録音状態も良好。

4)デウス@ヨーロッパ合唱アカデミー

福音史家:オディニウス  、イエス:ネワルラ  

1999年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]マタイ受難曲の演奏の素晴らしさに感動してしまった当方であるが、このコンビの「ヨハネ」は・・・・・。 うーーむ、正直、マタイに比べると精度に欠けるというか理解度が若干足りない演奏になっていると感じざるを得ない。 当然、チェンバロを多用しているが、ヨハネでは新鮮さというか、オルガンと比較し、物足りなさを感じてしまった。 録音もマタイよりクリア度が欠けているように思われる。

5)鈴木雅明@バッハ・コレギウム・ジャパン

福音史家:ゲルト・テュルク、イエス:浦野智行

1998年  評価★★★★★★★★★★
[感想]この緊張感溢れる出だし。完全に引き込まれてしまいます。 この演奏との出会いはレコード芸術の付録のCDに冒頭だけが収録されており、聴いた途端に鳥肌が立ったもので直ぐに購入した訳です。 新しいヨハネ受難曲の演奏史を作ったと言っても良い演奏と思います。劇的で心を動かすものです。演奏もともかく録音も良く、 この曲が好きな方は是非1度は絶対に聴いて頂きたいCDです。

6)コルボ@ローザンヌ声楽&器楽アンサンブル

1994年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]何ともコルボらしい?柔らかいヨハネ受難曲。劇的さを抑え、テンポをゆったり進んでいきます。 このような演奏も良いのではと思います。惜しむらくはライブ録音なのですが、やや録音が鮮明ではないのが残念。
おまけ
以上、ヨハネ受難曲のCD感想を述べてみたが、じっくり聞いてみたが、やはり当方は「マタイ」より「ヨハネ」の方が 好みのようである。今のヨハネ受難曲のおすすめの2枚はヨヒアム・ロッチェ@ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管盤と 1998年鈴木雅明@バッハ・コレギウム・ジャパン盤ということになりそうです。           



ドボルザーク<チェロ協奏曲>(現在異演盤10枚所有)

ドボルザークのチェロコンですが、「音楽の友」の人気ランキング協奏曲部門で4位(1996年2位)と絶大な人気を誇る曲です。 当方にとっても現在、最も好きな協奏曲であります。確かにピアノ、ヴァイオリンと名協奏曲は数々ありますが、このチェロの響きが何とも言えません。 最近のAVでの重低音重視の時代に合っているのではないでしょうか。当方もウーハースピーカーをつないで聴いております。なかなかですよ。

1)チェロ:デュ・プレ バレンボイム@シカゴ響

1970年  評価★★★★★★★★★★
[感想]はっきり言っておく。この録音状態は最悪だ。70年前後のEMIの録音は評判が悪いが「その通りである」。 ノイズは高い。音のバランスもブレる。しかし、しかし、この演奏は当方の心を捕えて離さない。 理由は簡単。この演奏が耳(頭)ではなく、心(魂)に響くからである。とにかく熱い演奏である。これは録音の魔術かもしれない。 実際は、このような演奏には聞えないと思う。この演奏を聴いてしまうと他の演奏がおとなしく聞えてしまうところが悲しい。 しかし、この曲をただ情熱的に演奏しているだけでなく、やはり女性と思わせるやさしい心配りを忘れていないところも素晴らしい。 ただし、この曲のファーストチョイスとして最も購入してはいけないCDである。個性が強すぎる。

2)チェロ:デュ・プレ チェリビダッケ@スウェーデン放送響

1967年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]なんともまあ面白い組み合わせである。まさかデュ・プレとチェリが共演していたとは!! チェリは、もう既にこの頃からスローテンポである。これも超名演である。バレンボイム盤と比較するとチェロの音が弱く聞える(バレンボイム盤が異常である)。 実際の演奏会では、このCDの様に聞えるのではないだろうか。デュ・プレの特徴が発揮されていることは間違い無いが、 このスローテンポがマイナスになっている部分もある。

3)チェロ:フルニエ セル@BPO

1962年  評価★★★★★★★★★★
[感想]皆さんもおそらく御存知の演奏、名曲名盤300では常連の第1位です。 62年録音であるにも関わらず、この録音状態の良さは一体何?「素晴らしい」の一言。 さらに、この演奏の良い所は、とにかくベルリンフィルが上手い!!今回比較の中では、ナンバー1の出来だ。 ベルリンフィルといえば、ロストロ@カラヤン(68年)も有名(下記に批評)であるが、こちらの方が充実しており共感持てる演奏だ。 フルニエの演奏だが、よく気品があると形容されているようだが、私にはよくわからん。当方が感じるのは、 フルニエには<歌>があるということだ。1音1音に心がこもっていることが分かる。 この演奏はフルニエ、セル、BPOと本当にうまく絡み合ったものである。まさに協奏曲の醍醐味である。大変申し訳無いが、 当方はデュ・プレに毒されている為、本演奏は次点とする(評価は満点)。関係無いがフルニエのJ.S.バッハ<無伴奏チェロ>が聴いてみたくなったなあ。

4)チェロ:ロストロポーヴィチ 小澤征爾@ボストン響

1985年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]さすがロストロポーヴィチ上手い!!余裕たっぷりの演奏だ。 サラリと奏でている。超一流チェリストであることは充分に分かる。この曲についても7回目の録音。 チェリストとオケとのバランスも良い。本当に安心して聴いていられる。 しかし、逆を言えば心を打つものが少ないということだ(アッサリとした演奏だ)。文句の付けようの無い演奏であるので、はじめての人には、超お薦め!!

5)チェロ:クリーゲル ハラス@ロイヤルフィル

1991年  評価★★★★★★☆☆☆☆
[感想]この女流チェリストのクリーゲルは「デュ・プレの再来」と言われているそうな(誰が言っているの?)。 さすがナクソス盤、上手くまとめた平均的演奏である。しかし、この録音、チェロとオケの音のバランスが、、、。 オケがチェロの音を隠している箇所が一部に見られる(オケの音が聞こえて良いこともあるが)。 これはいただけません!!<<このCDにはエルガーのチェロコンも録音されていますが、こちらの方が良い演奏だ>>

6)チェロ:ロストロポーヴィチ カラヤン@BPO

1968年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]やはり、この曲を好む当方としては、この演奏を避けて通るわけにはいきません。 フルニエ、セル盤が常連の第1位なら、このCDは常連の第2位です。 この演奏はロストロポーヴィッチ、カラヤン、BPOがベストで主張しあっている。これこそ<競争曲>!! 確かに、各々超1級の出来映えだ!しかし、何故か、各々が「上手く演奏してやろう、負けてたまるか」という印象を持ってしまうのだ。 だから、一部、チェロとオケの音をお互いが隠してしまうような部分も見受けられる。 やはり、比較してフルニエ・セル盤は、共に1つの演奏を作り上げる態度が感じられるのだ。

7)チェロ:ロストロポーヴィチ ジュリーニ@ロンドンフィル

1977年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]ジュリーニ好きの当方としては、この演奏は聴かねば!録音状態も良好です(リマスター盤) 第一印象は「超名演!さすがジュリーニ様」と思ったのですが、繰り返し聴くと「うー、この演奏、華やかかつ粘っこいなあ。」 1楽章は16分半もあるぞ(チェリなみ)。この曲、ホントに<ドボコン>かね?と思わせるほどたっぷりとした歌いまわし(ジュリーニさん、主張し過ぎでは?)。 たまに聴くと最高なのですが。

8)チェロ:ヘルメルソン ネーメ・ヤルヴィ@グーテンベルク響

1983年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]チェリストのフランス・ヘルメルソンですが、 ミュンヘン国際コンクール優勝やカサド国際コンクール優勝となかなかの経歴の持ち主。さすがテクニックは申し分ありません! 演奏のテンポは全体的に速くなっていますが、ヘルメルソンは難なくとこなして行きます。上手いです。あっさりとした解釈です。 ネーメ・ヤルヴィの方も軽快にオケを鳴らして行きます。まさに“軽快なドボコン”です。ここまでアッサリとやられるのもちょっとねえーー!

9)チェロ:ピアティゴルスキー ミュンシュ@ボストン響 (SACD)

1960年  評価★★★★★★☆☆☆☆
[感想]60年録音です。60年代の録音に名演が多い、 この曲ですが、この演奏についてはチェロの迫力が感じられない!!(音が遠い) ここはかなりのマイナスです。 特に3楽章がガックリ↓ 逆にオケが前面に出ています。 解釈としては、アッサリです。ミュシュのドボコンが聴きたい方以外はお薦めできませんかねえ。

10)チェロ:ヨーヨー・マ マゼール@BPO

1986年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]ヨーヨー・マにマゼール&BPOということになれば、いやが上にも期待してしまう演奏。 やはり期待を裏切らない素晴らしい演奏でした。BPOの好サポートも素晴らしい。そして、マゼールのためる指揮にもしびれる!! 当然、ヨーヨー・マの表現力溢れる演奏も好感。優しさ、暖かさを有し、過剰になりすぎないところがまた良し!!久々に良いドボコンに巡り会えました。
おまけ
以上、聴き比べた訳であるが、改めてこの曲の素晴らしさを再認識した。 超名曲となったのも<ドボルザークの作風>と一致し、チェロの利点が活かされたからと言えよう。 しかし、他の大作曲家もチェロコンを作って欲しかったものである。



チャイコフスキー交響曲第1番<冬の日の幻想>(現在異演盤7枚所有)

チャイコフスキー交響曲1番<冬の日の幻想>は、チャイコフスキーの前期交響曲の中では最も良く聴く曲であり、このため、CDも徐々に増えてしまった。 聴く比べて思うに、「若きチャイコフスキーの作品として、初々しく演奏するも良し!」「後期交響曲のように堂々と演奏するも良し!」 「まさに<冬の日の幻想>をイメージした演奏も良し!」「ただ美しさを表現した演奏も良し!」といろいろな解釈が楽しめるなあと・・・・・・。

1)マゼール@VPO

1964年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]若きマゼールとVPOとの録音。録音も悪くなく、良好と思います。 「若きチャイコフスキーの作品として、初々しく演奏するも良し!」という演奏です。音が弾んでいます。 やはりVPO、個々のプレーヤーの技量があり、各フレーズを聴かせてくれます。思わずに音楽に引き込まれてしまいます。

2)スヴェトラーノフ@ソビエト国立響

1990年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]1990年5月21日渋谷のオーチャードホールでの録音。 録音は良好です。5番と同様、スヴェトラーノフ愛用の送風機の音については、注意して見ると聞こえることあるが、全く気にならないレベルです。 さて、演奏の方ですが、まさに「後期交響曲のように堂々と演奏するも良し!」というような立派な演奏です。ちょっと立派過ぎですなあ。 木管も金管も良いパフォーマンスしてます。

3)ブロムシュテット@南西ドイツ放送響

2003年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]このCD、チャイコフスキー交響曲1番、2番が収録されているのですが、 オケは同じ南西ドイツ放送響ですが、1番の指揮がブロムシュテットで、2番がジンマンという面白いCDです。アレグリアというレーベルですが、 ライナーノーツも無く、紙ペラ1枚のみ。あまり気合の入ったCDではないなというのは分かるのですが、演奏は良いです。録音もかなり良好です。 ブロムシュテットなら「冬の日の幻想」が合うんではないかなあと思い購入しましたが、当たりでした。 透明感がありながらも、音に艶がある響きで心地よい。2楽章のゆったりしたところはもう最高! このCDは買いと思いますね。 幻想的な雰囲気、チャイコフスキーらしさ、暖かさなど感じられる好演と思います。

4)スメターチェク@プラハ響

1961年  評価★★★★★★☆☆☆☆
[感想]スメターチェク指揮の演奏で、このCDもこの「冬の日の幻想」とボロディン交響曲2番とのカップリングという 当方にとってはおいしい組み合わせではあります。「冬の日の幻想」のオケがプラハ響でボロディンがチェコフィルというもの。 第一印象ですが、アップテンポの演奏やなあと。このためか、この曲のイメージと異なり、忙しい曲になっております。2楽章の聞かせどころの 木管の掛け合いもイマイチです。オーボエの音が・・・・・。終楽章でも音にもメリハリが感じられず残念。

5)ティルソン=トーマス@ボストン響

1971年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]この演奏「冬の日の幻想」では有名なCDでして、クラシック名盤大全交響曲篇で唯一、 「冬の日の幻想」で名盤として紹介されている演奏。名盤鑑定百科交響曲篇においてもこのCDと上記のマゼール、VPO盤の2枚が推薦盤となっている。 まあこの様な他の批評に惑わされずに聴いてみても、整った丁寧な演奏であるということは十分に評価出来る演奏である。 しかし、チャイコフスキーらしさというか若干の甘美が感じられない演奏でもある。機能美優先というか。 まさに 冷たい<冬の日の幻想>的な演奏かもしれませんな。

6)プレトニョフ@ロシア・ナショナル管

1995年  評価
[感想]

7)ロストロポーヴィチ@ロンドンフィル

1976年  評価
[感想]
おまけ
以上、「冬の日の幻想」について聴き比べを行ったが、曲紹介でも書いたが「若きチャイコフスキーの作品として、初々しく演奏するも良し!」 =マゼール盤、「後期交響曲のように堂々と演奏するも良し!」=スヴェトラーノフ盤、「まさに冷たい<冬の日の幻想>をイメージした演奏も良し!」= ティルソン=トーマス盤、総合的な表現としてはブロムシュテット盤を採りたいと思います。



チャイコフスキー交響曲第5番(現在異演盤11枚所有)

チャイコフスキー交響曲5番は、高校時代FMで初めて聴いて以来、大好きな曲である。 <音楽の友>の好きな交響曲アンケートでも、11位(ちなみに1996年5位)と定番交響曲といって良い。 この曲の魅力は何と言っても冒頭に奏でられる”運命の主題”が各楽章に様々に現れ、曲全体が統一されていることである。 交響曲の構成、構造上の観点から見て史上最高の交響曲ではないかと考える。もし、この曲に<悲愴>のように副題があれば、もっと親しまれたに違いない。

1)ムラヴィンスキー@レニングラードフィル

1960年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]定番中の定番である。今となってはDGに感謝したい。 60年録音にしては状態はとても良い。演奏についても、当時のレニングラードフィルの実力の高さを見せつけられる。 ムラヴィンスキーの5番の解釈は非常に厳しいもので、チャイコの交響曲ということを忘れてしまう程である。 特に4楽章のスピード、気迫には圧倒され、初めて聴いた時には、思わず独りで拍手してしまった。ムラヴィンスキーの解釈にも圧倒されるが、 それに付いていくレニングラードフィルも凄い!!

2)チェリビダッケ@ミュンヘンフィル

1991年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]このCDは演奏時間から観てスローテンポの演奏であるが、聴いていると遅い感じがしない。 じっくり丁寧に演奏している(1つ1つの音の響きの素晴らしさ)。 特に2楽章では、このテンポが活かされ、美しくさらに感動的である。4楽章の迫力(音の塊である)は凄まじい。 しかし、曲の美しさは損なわれていない。この表現が可能なのはチェリの解釈の素晴らしい点である。この生演奏に立ち会いたかったと思わせる名演である。

3)シャイー@VPO

1980年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]このCDもリーダーズ・チョイスで3位にランクされる定番CDである。 シャイーが世に知られるようになった演奏である。上記2つのCDが型破りな解釈であるのに対し、このシャイーの解釈は万人向きの王道を行くものである。 演奏に関してもVPOの利点が発揮され、文句の付けようが無い。であるから当方も5番を聴きたくなった時、ついこのCDを聴くことが多くなる。 このCDから<チャイコフスキーの交響曲>を充分に堪能できる演奏ではないだろうか?

4)インバル@フランクフルト放送響

1989年  評価★★★★★★☆☆☆☆
[感想]マーラー、ブルックナーで名演を聴かせてくれるインバルですが、このチャイコとなると? マーラー、ブルックナーでの快速テンポが、なぜかチャイコではスローテンポ気味です。 録音はデンオン(デノン)自慢のPCM録音で音は非常にきれいなのですが、このCDでは音のバランスが悪い(弦楽器が全面に出過ぎ)。 解釈もあっさりめで、何をアピールしたいのか分からない(CDの宣伝も「冷たく燃える焔、21世紀のチャイコ」だって。大体、褒め言葉が無い時にこういう表現を使う)。 当方はインバルのファンであるが、この演奏は??でした。

5)スヴェトラーノフ@ソビエト国立交響楽団

1990年  評価★★★★★★★☆☆☆+★★(第4楽章のみ)
[感想]サントリーホールでのライブ録音である。 録音は良好であるが、スヴェトラーノフ愛用の送風機の音が無音部でははっきり聴こえるが、演奏中では気にならない。 テンポはごく一般的なものと思う。解釈は感傷的ではなく、逆にストレートなものとなっています。 このような印象も持つのも金管、打楽器の迫力(さすがロシアオケ)には圧倒されるものの木管に雑さが見られ、アンバランスになっており、 メロディーにじっくり浸るところではないということです。2楽章のホルンにも少し明るく開放感が欲しいところ。 しかし、4楽章のパワーは流石、スヴェトラーノフ!!(ここだけでも聴き応えあり)

6)バーンスタイン@ニューヨークフィル

1990年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]バーンスタイン節が満喫できる演奏である録音状態は普通であるが、もう少し透明感が欲しいところ。 第1楽章は16分台とゆったりしたテンポであるが、全体的に均一にゆっくりではなく、大部分は通常のテンポであるのだが、急にスローとなるのも面白いところ。 第2楽章も16分台とこれはチェリ盤とほぼ同様のスローテンポ。ただチェリ盤のような響き重視ではなく流れ重視の解釈である。 第4楽章もややゆったりめであるが、緩急の差が激しくなっている。終盤のゆったりと堂々とした演奏は聴き所! 全体的には感情のこもったゆったりとした感傷的な解釈(粘っこくは無し)で、当方にとってこのようなチャイコフスキーの方が(上記のスヴェトラ盤より)落ち着く。

7)ベルティーニ@バンベルク響

1980年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]チャイコフスキーのオムニバス盤(3枚組)の中に収録されていた演奏CD。まあこの演奏目当てで購入したのも事実。 録音状態も良好。 オケもすべてのパートで文句なしの演奏。ベルティーニのチャイ5ということでマーラー指揮者のベルティーニがどのように演奏するか興味津々!! 結果は粘った演奏でもなく、もう甘ったるい演奏でもない! 極めて純度の高い演奏になっていました。深い解釈ですなあ。感心、感心! やっぱりベルティーニは凄いと再認識。何度聴いても飽きない演奏です。

8)べーム@ロンドン響

1980年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]LPレコードで所有しているが、改めてCDでも購入。今一度聞いてみたが、このようなゆったりな演奏だったか? どうも流れを阻害している気がするし、チャイコフスキーらしさも軽薄。ベームのチャイコフスキーへの理解度もイマイチ不安に思えてきたなあ。 しかし、他の指揮者からは聞けないテンポ、解釈、響きはあると思う。

9)カラヤン@BPO

1971年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]カラヤンのチャイ5ということで、期待して購入したのだが、録音が頂けない。 低音がきつ過ぎ!!高音にも伸びが無い。エコーが利きすぎな感じである。耳が痛くなる程!!   これでは、チャイ5に浸ることは出来ず。 解釈としてはカラヤンらしく、ロマンチックな解釈になっていると思うけど・・・・・。

10)プレトニョフ@ロシア・ナショナル管

1995年  評価 
[感想]

11)ロストロポーヴィチ@ロンドンフィル

1976年  評価 
[感想]
おまけ
以上、聴き比べしたが、当方の評価として大推薦盤が無かった。これは当方のこの曲に対する要望が強いことが挙げられる。 ムラヴィンスキー盤、チェリ盤、シャイー盤にしても、十分優れた演奏なのであるが、完璧ではないと感じてしまうのである。 評価の高いカラヤン盤もいずれ聴いてみたいと思う。



チャイコフスキー交響曲第6番<悲愴>(現在異演盤10枚所有)

チャイコフスキー交響曲6番は、副題に<悲愴>がつけられており、 この<悲愴>というサブタイトルのため先入観をもってこの曲を聴く為、さも曲全体が「悲しく痛ましい」感じを持ってしまうのだが、 実際のところ、終楽章のみはこの「タイトル」に納得させられるが、他の楽章はあまりこのイメージに支配される必要な無いと思う。 当方は、曲全体としては、この<悲愴>より<交響曲5番>の方が全体の統一感のため、好きなのであるが、各楽章の比較で言えば、 この<悲愴>の1楽章が最も好きである。心の奥深くに響くメロディーである。2楽章では、ティンパニーにより打ち続けられるD音がなんとも言えない。 3楽章は、一時期、当方の寝起きの音楽に使用していたこともある元気にさせてくれる曲です(冗談では無いですよ!−朝寝起きでたまたまFMラジオから、 この曲が流れてきて、これは使えると思った次第です−)。一度お試しください。なかなか適していると思いますよ。 そして、4楽章の美しくも悲しいアダージョと本当に魅力タップリの曲です。

1)カラヤン@BPO

1971年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]当方にとって、カラヤンの<悲愴>はスタンダードの演奏でして、LP盤では76年の演奏を、 CD盤ではこの71年の演奏を購入し、特にこのCDは当方がCDプレーヤー(昭和62年)を購入し、 初めて買った記念すべきクラシックCD(2800円です)でありますよ!!ということで、このカラヤンの演奏が刷り込まれているので、 ロマンチック、感傷的で豪華な解釈を初め、テンポや金管や低弦のバランスなど、本当に良いと感じてしまいます(BPOも上手い!)。 今聴いても1楽章は熱演だと思います。2楽章のティンパニーの響き、テンポの良し!4楽章では、これぞ、カラヤン美学! 録音がもう少しクリアーならばなあーーー。

2)チェリビダッケ@ミュンヘンフィル

1992年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]基本的には5番との演奏解釈と同様で、ゆったりと丁寧に演奏されているが、 この<悲愴>では、メロディーの流れを損なっているように思われる。個々の響きには鳥肌が立つものがあるのだが。 そして、ミュンヘンフィルの特徴である明るい金管、木管の音色が、<悲愴>というイメージと異なっているように思われるが、 これはこれで4楽章では「希望の光」のように聴こえてくる。

3)フリッチャイ@ベルリン放送響

1959年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]もう語るべくも無く。超名盤です。録音も大変良好です。 このような演奏が記録として残っていることに感謝!!演奏に関しても素晴らしい。解釈という点では、カラヤン盤と比較して、より指揮者の感情が込められ、 やや悲愴ということを意識した印象を感じます。

4)バーンスタイン@ニューヨークフィル

1987年  評価★★★★★★☆☆☆☆
[感想]全体的にゆったりしたテンポであるが、1楽章の22分はまあ許容範囲だとしても終楽章の17分というのは、 さすがにゆっくり過ぎ(やり過ぎ)!!オケの方も戸惑いが感じられ、縦のラインがやや怪しい。 このため、一音一音の響き重視という感じはせず、ここまでのスローテンポの意味があまり無いように思われる。 これぞ!バーンスタインと言われればそれまでだが、この演奏については当方は賛同出来ませんねえ。

5)モントゥー@ボストン響 (SACD)

1955年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]録音も良く。演奏も文句無しである。解釈という点では、 指揮者感情を極力抑えたような(やや大人しい)印象を持ち、感傷的や悲愴感が漂う演奏では無く、 楽譜を忠実に音で表現したストレートな演奏といえるであろう。これはこれで名盤なのであるが、もう少し感情がこもって欲しいところが当方の本音です!!

6)ムラヴィンスキー@レニングラードフィル

1960年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]最近の高録音盤を聞きなれていると流石に古さは感じさせるものがあります。 しかし、鬼気迫る演奏です。ロシアオケの特徴である金管が叫ぶ、叫ぶ! 厳格なチャイコフスキーだなあと。安らぎもありません。 気楽に聴ける「悲愴」ではありません。「悲愴」好きなら、聴いていて損は無いというよりは一聴はしておくべきかと・・・・・・。

7)べーム@ロンドン響

1978年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]ムラヴィンスキー盤と比較して、録音は格段に向上している。ややゆっくりなテンポ。 オケの各パートの表情も良い。まあベームの指揮にはあまり関係ないが・・・・・。ロンドン響の上手さを実感。 ベームの支持するゆったりめの溜めるテンポは分かるが、解釈としてはどのように表現したかったのかは、読み取れず! 面白い「悲愴」ではあります。

8)ジュリーニ@ロサンゼルスフィル

1980年  評価   
[感想] 

9)プレトニョフ@ロシア・ナショナル管

1995年  評価   
[感想] 

10)ロストロポーヴィチ@ロンドンフィル

1976年  評価   
[感想] 
おまけ
今の所、カラヤン盤とフリッチャイ盤が当方にとってのお気に入りであります。生演奏でも何度か体験しましたが、やはり第4楽章は生で聴くのが一番ですよ。



ラフマニノフ交響曲第2番(現在異演盤18枚所有)

ラフマニノフの交響曲2番です。略してラフ2と言うようですが、ピアコン2番の方が有名と思うのですが。この曲も当方が大好きな曲です。<音楽の友>での好きな交響曲アンケートでかろうじて、30位にランクされました。逆にランクされただけでも嬉しいのですが。まだ聴いたことの無い方には是非、聴いて欲しい曲です。決して損は無いと思うのですが、特に3楽章だけでも。いままで聴いた全交響曲のなかで、この3楽章ほど、美しく切ない旋律を聴いたことがありません。さらに、他の楽章も魅力的であることと保証します。

1)プレヴィン@ロンドン響

1973年  評価★★★★★★★★★☆+★
[感想]この曲の完全全曲版の初の録音である。 プレヴィンそしてこの録音のこの曲の普及に対する貢献度は非常に大きい。そこで、星1つ追加させてもらう。確かに名演である。 このCDのお蔭で、当方がこの曲で初めて買ったCD(ビシュコフ@パリ管)を即、中古行きにしてしまった。 音から気迫、情熱が満ち溢れ、しかも美しさも十分である。しかし、如何せん、常に指摘しているが、EMIの録音が、あまりにも悪い。 この音の閉塞感、そして音の分離の悪さは、残念ながら減点対象である。

2)プレヴィン@ロイヤルフィル

1985年  評価★★★★★★★★★★
[感想]1999年の名曲・名盤300での第1位である。 上記の演奏にもまして、ゆったりとしたテンポで、美しさ、切なさの極致である。 しかし、気迫、情熱も枯れてはいない。十二分に<ラフマニノフの世界>に浸ることが出来る。 録音もテラークならではの高性能マイクの使用で、音場感たっぷりで、上記CDとは比較にならないほど素晴らしい(この再録音に感謝したい)。 当方としては、プレヴィンのCDでは、この1枚で十分である。是非、聴いていただきたい演奏である。 但し、唯一、難点を挙げるとすればマイクの設定の関係で、ごく1部の箇所であるが、弱い副旋律が聞こえにくいのは仕方の無いことか。欲を言ってもきりが無い。

3)マゼール@BPO

1983年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]マゼールとBPOによる演奏であるが、解釈、テンポはとても正統的であり、ちょっと肩透かし気味である。 しかし、マゼールの悪い部分が少し見られる。つまり、さらりとあっさりとした部分が一部に感じられることである。

4)スラトキン@セントルイス響

1979年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]たまたま、目に付いたので購入したCDであるが、ある意味ではプレヴィン盤も凌ぐ名演ではないかと思う。 まず響きのアメリカ的な爽快感が最高である。聴いていて本当に気持ちが良いのである。 そして、盛り上がりの満足感、達成感と、<ラフマニノフの世界>とは異なるが、素晴らしい演奏と思う。 3楽章を聴くと、スラトキンが、笑顔で指揮をしている様子が浮かんでくる。 さらに素晴らしいのは、この録音、音の開放感を堪能できる。プレヴィン@LSO盤とは大違い。

5)スヴェトラーノフ@NHK響

1999年  評価★★★★★★★★★★
[感想]「あっぱれ、N響!」ライブ録音でこの出来、もう脱帽しましょう。 ですから星満点をあげます。ただし、スタジオ録音でこの演奏なら、星9個だな(プレヴィンやスラトキンと比較するとねー)。 スヴェトラーノフの説得力のあるラフ2が堪能できます。金管重視の解釈で、当方も好きなのですが、N響は精一杯です。 まあ、余裕を持つのは難しいとは思いますが。この曲、オケにある程度の余裕が無いと聴く方もつらくなります (その点、上のスラトキン盤は聴いていて本当に気持ちが良いです)。しかし、N響の実力を再認識しましたよ。

6)スヴェトラーノフ@ロシア国立響

1995年  評価★★★★★★★★★★
[感想]やっと欲しかったCDが手に入りました。待った甲斐があり、分売1500円で購入出来ました。 以前は、交響曲全集4枚組で税抜き11650円でしたからねえ。まさに「憧れのCD」でした。演奏の方も当方の予想通り! スヴェトラーノフ節炸裂で、存在感満点。力でぐいぐい引っ張っていきつつ、旋律1つ1つを大切に演奏してくれます。 さらに、全く音がもたれることがありません。そして、手兵ロシア国立響の余裕たっぷりの唄いまわし。 この点で、上記のN響との異なるところです。<本当に豪華な超名演奏です。>  「美しさ、切なさ」では、プレヴィン盤に譲りますが、大満足の1枚でしょう。

7)ゲルギエフ@キーロフ歌劇場管弦楽団

1993年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]全体的に男性的な骨太の解釈で、さらにとてもテンポ良く曲が流れていきます。 このようなラフ2も悪くは無いのだが(ラフマニノフの甘ったるさが好まない方にはいいかも!)、 当方には甘ったるさもこの曲に感じられないと、、、。当然、3楽章についてもテンポが早め(13分台)で、 このことが逆に素っ気無く聴こえ、当方の好みと異なっています。

8)オーマンディ@フィラデルフィア管弦楽団

1973年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]オーマンディは作曲者ラフマニノフと共演し、そして親交もあり、 この曲については1934年に世界初録音を行っており、この録音で計4回目とかなり愛着を持った曲であったと思われる。 この演奏を聴いて分かるが、解釈に迷いが感じられず、思う存分の華やかな<フィラデルフィア・サウンド>で演奏されている。 やはり3楽章のテンポが12分台となっており、もう少しゆったり歌って欲しいものです。

9)ヤンソンス@サンクトペテルブルグフィル

1993年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]“さすが、ヤンソンスというか、 さすが、(ロシア・ナンバー1 あくまでも当方の意見)サンクトペテルブルグフィル!!”一音、一音、細かいフレーズまで味付けがなされており、 このような技量的に申し分無い演奏も珍しいのでは!本当に感心します。ただ、ただ、残念なのは、3楽章のテンポ(13分台)!! もう少し、ゆったりと音楽に浸らせてくれたら良かったのに、、、、。

10)クルト・ザンデルリンク@フィルハーモニア管弦楽団

1989年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]テンポ的には申し分ありません。大変、丁寧に演奏されているのが分かります。 この点では悪くは無いのですが、演奏の強弱(メリハリ)の印象が弱く、解釈的にザンデルリンクの感情の込め方が希薄に感じられます。 逆にこの分、演奏全体に<優しさ>がただよっているのも事実!  印象的には、この同じコンビでの1992年録音のマラ9に通じるものがあります。

11)尾高忠明@BBCウェールズ管弦楽団

1991年  評価★★★★★★★★★☆+★
[感想]当方が待ちに待っていたCDです。 尾高@BBCウェールズといえば、エルガーの交響曲1番の録音が有名であり、 当方も尾高氏の演奏会を聴き“気品ある悠然とした指揮”がとても印象に残り、 是非、尾高氏指揮のラフ2を聴いてみたいと思っていたからです。 さらに、オケは、手兵:BBCウェールズとなれば、これ以上無い組み合わせ!!演奏解釈の方は、当方の期待を裏切らない素晴らしいものです。 尾高氏の解釈による<気品のある格調高いラフ2>が再現されています。テンポもゆったりと文句無しです。 さらに、本録音はラフマニノフ交響曲全集で発売されており、他の交響曲もレベルの高い演奏です。これは買いです!!

12)クレツキ@スイスロマンド管

1968年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]この演奏、カット無しの演奏ではないか。上記のプレヴィンとロンドン響が初の完全版と書いたが・・・?? 60年代の録音としては状態は良好。指揮のクレツキもオケも十分にこの曲を理解し演奏したようである。 しかし、金管の響きがどうもイマイチ。テンポも揺らし、面白い演奏になっております。肝心な3楽章では甘美な雰囲気は無いのは残念ですかね。 素朴というイメージがピッタリというところでしょうか。終楽章でもテンポを揺らすのはいいのですが、如何せん、オケがついていけてないです。

13)ロジェストヴェンスキー@ロンドン響

1988年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]これは名盤でしょう。ラフ2ファンなら必聴の演奏です。ロシア指揮者にロンドン響という組み合わせ。ロンドン響といえば、 プレヴィンとの演奏が有名ですが、この演奏でも気合が入ったものになっています。上手く仕上がった演奏になっていると思います。 ロシアオケのような過度の表現にならず抑制が効いた演奏になっており、バランスがとれています。3楽章も15分台と最高のテンポ。 唯一、1点減点したのは、ゆったりとしたテンポは最高なのですが、ややもたれ気味の印象を持ってしまうところを散見されることでしょうか。 そして、録音がもっと鮮明であれば・・・・・

14)アシュケナージ@コンセルトヘボウ

1981年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]まずは録音の良さに驚き。そして、やはりコンセルトヘボウの上手さ。本当に素晴らしいの一言。 当方所有のラフ2ではナンバー1の演奏技量ですな!!マジでコンセルトヘボウ最高。 逆にアシュケナージは特別に何かをしようとしたものでは無いですな。しかし、オケをここまで気持ちよく演奏させるのも1つの指揮者としての才能かもしれん。 演奏は淡々と実に心地よく、暖かく流れていきます。 ”コンセルトヘボウのラフ2”を聞きたい方はどうぞ。 このCDは交響曲全集を購入したのですが、この有名な2番が2枚のCDにまたがるのは勘弁やな!

15)フェドセーエフ@モスクワ放送響

1987年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]ゴールドディスクというもので金蒸着されているCDです。 ロシア指揮者とロシアオケのコンビ。基本的はアップテンポでの演奏です。録音状態はうーーむ、もう一歩というところですかね。 エコーが効き気味です。オケの技量は悪くはないです。金管はやや爆音系。解釈はロシアコンビでありますが、筋肉質系の演奏とでもいいましょうか。甘さはありません。 3楽章は13分台と早めなのですが、面白いのは有名なクラリネットソロのバックに流れるセカンドバイオリンの刻みが結構、大きく主張しています。 このような演奏も珍しいと思います。他の箇所でも副旋律が主張されているところもあり、面白い演奏とは思います。 そして、終楽章は11分台という超快速であっという間に流れていきます。

16)リットン@ロイヤルフィル

1989年  評価★★★★★★★★★★
[感想]これ、マジ名盤です。正直、良い演奏です。プレヴィンとロイヤルフィルとの録音の4年後ということでオケメンバーの頭には、 プレヴィンの演奏が残っていたことでしょう。プレヴィンの影響はあるにせよ。リットンの解釈も良いです。 録音状態は良好です。聴かせるなあと感心してしまいます。気持ちゆったりめの演奏で、実に丁寧な演奏です。 3楽章も15分台でも文句なし。そして、ロイヤルフィルの上手さ。失礼かもしれませんが、他の曲ではあまり印象が無いロイヤルフィルですが、この曲は本当に良い。 ラフ2の入門CDとしては、このリットン盤やアシュケナージ盤が最適かもしれませんね。 このCDもアシュケナージ盤同様交響曲全集を購入したのですが、このCDも2番が2枚のCDにまたがっております。残念。

17)パーヴォ・ヤルヴィ@シンシナティ響

2006年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]若手パーヴォ・ヤルヴィとシンシナティ響ということでアメリカオケの明朗なサウンドがハツラツを聴けるのではないかと 期待して購入した一枚。いやーーー、全くの期待通りの演奏でした。本当に嬉しいものです。録音も明朗ですし、音響芸術のようなCDですな。 まあ甘美なところも無いのは仕方ないところです。

18)ハンドリー@ロイヤル・フィル

1994年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]さーーて、またまたきました。名演揃いのロイヤルフィルによるラフ2。 プレヴィン盤1985年、リットン盤1989年、そして1994年のこの録音。録音は良好です。 やっぱり期待を裏切りませんでしたロイヤルフィル!この曲に関しては文句のつけようがありません。本当に自信たっぷりに演奏しています。 「俺たちがラフ2演奏では世界最高のオケだ」と言わんばかり。安心して音楽に浸れます。 甘美さは薄れており、テンポも上記の2盤と比較してやや早め、その分、勢いを感じられます。このCDも買いです。
おまけ
以上、コンサートで取り上げられるほど、ポピュラーな曲になってきたのは嬉しいことです。 当方も是非、生演奏を体験したいものです(秋山@広響で初体験!)。 そして、プレヴィン氏にもうそろそろ4度目の録音に期待したいところです。21世紀の解釈というものと聴いてみたい気がします。



カリンニコフ交響曲第1番、第2番(現在異演盤7枚所有)

カリンニコフの交響曲批評です。1番、2番とまとめて批評するのは、多くのCDが1枚に1、2番収録されていることで、当方もあまり意識して別々に聴いていないことによります。さらに、演奏も1番、2番とも大きく解釈が変わるものではなく、各々同じ解釈で演奏していると思ったからです。ちなみに当方は、どちらかというと2番の方が好きですね!!さて、この曲が認知されてきたのも<ナクソス>による影響が大きいと思います(当方もその1人です)。しかし、戦前から演奏されており、戦後も細々と演奏されはいましたが。このカリンニコフはチャイコフスキーやラフマニノフと交流があり、その音楽を聴いても、この2人の大作曲家に似ている感じがします。ただし、このカリンニコフの交響曲について頭の中では非常に心地よく響くのですが、心まで響いてこないのも事実です。ですから、疲れた時に聴くオアシスのような曲でもあります。このような曲も大切にしていきたいものです。未聴の方は是非一聴を!!さらにポピュラーになっていき、メジャー指揮メジャーオケにて録音されること願います。

1)クチャル@ウクライナ国立響(1、2番)

1994年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]<噂のナクソス盤です。>つい2、3年前までナクソスの中でも、売上1、2位にランクされた大ヒットCDです。それだけ、このカリンニコフが聴かれたということでもあります。当方も「まあ安いし、失敗してもいいか」という軽い気持ちで購入しました。この演奏がカリンニコフにハマルきかっけのCDでもあるのですが。指揮もオケも知りませんが、手堅い演奏をしています。上手いと思いますよ。若干、音がキンキン気味でありますが、それがまたロシア的なのかな?

2)ネーメ・ヤルヴィ@ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル(1、2番)

1988年  評価★★★★★★★★★★
[感想]名盤大全-交響曲篇に紹介されているCDです。1つ1つのフレーズを大切にしたヤルヴィの溢れる思いが音になっており、聴いていて、ヤルヴィのこの曲に対する思い入れを感じることが出来る。特に2番の2楽章は秀逸である。ここを聴くだけでも価値ありのCDである。当然、他の楽章も文句無し!!

3)ドゥダロヴァ@ロシア交響楽団(1、2番)

1992年  評価(1番)★★★★★★★★☆☆ 評価(2番)★★★★★★★☆☆☆
[感想]女性指揮者のドゥダロヴァによるカリンニコフである。抒情的、感傷的な解釈と期待していたのだが、予想は外れ、1番については正統的、2番については軽快な解釈であった。2番については、もう少し存在感を出して欲しいものです。

4)スヴェトラーノフ@NHK響(1番のみ)

1993年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]「伝説のN響ライブ」のCDです。スヴェトラーノフはN響との初顔合わせにこの曲を選ぶとは、それだけでも、<スヴェトラーノフのファン>になってしまいそうです。スヴェトラーノフらしい金管重視の力強い演奏です。N響もよく要求に応えていると思います。大満足の演奏です。あえて星満点でないのは、ここまで豪華な演奏もどうかと思いまして。

5)スヴェトラーノフ@ソヴィエト国立響(2番のみ)

1968年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]スヴェトラーノフの手兵であるソヴィエト国立響による2番です。上記のN響との1番同様、力強い演奏で存在感たっぷりです。「これがカリンニコフだ!!どうだ!参ったか。」といった感じです。ここでも星満点でないのは、あまりにも立派過ぎと感じるからです。当方にとって、ヤルヴィ盤のように<切なさ>を感じる演奏が好きです。

6)フリードマン@ロシアフィル(1番のみ)

1996年  評価★★★★★☆☆☆☆☆
[感想]このような演奏は、批評しやすくて良いですね。この曲では、普通に演奏すれば、そこそこの演奏(☆7つくらい)になると思ったのですが、やはり、安易に考えてはいけませんねえ。やはり、真剣に取り組んでもらわねば!さて、この演奏、音も薄っぺらく、表情も乏しい。意味も無くテンポも遅い。安さが唯一の長所ですが、これならナクソス盤で十分過ぎる。

7)スヴェトラーノフ@ソヴィエト国立響(1番のみ)

1975年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]この録音はこの曲にとっては本家本元のようなものでしょう。スヴェトラーノフの手兵であるソヴィエト国立響による1番です。スヴェトラーノフらしく力強い演奏であるですが、録音状態が悪いのが非常に残念(あまり積極的に聴きたいとは思わない程!!) スヴェトラーノフの演奏による1番としては、当方はN響との演奏をとりたい。

8)

年  評価
[感想]
おまけ
以上、カリンニコフの交響曲について批評をしましたが、さすがはスヴェトラーノフです。この曲の<第一人者>と言われるのも納得です。しかし、当方にとっては、とても贅沢な音に聞こえます。その点、ヤルヴィ盤の音は当方の心に染みてきます。この曲に関しては切実にもっともっと録音が増えて欲しいものです。



ホルスト 組曲<惑星>(現在異演盤7枚所有)

この曲を初めて聴いたのが、中学生の頃で、クラシックの中に面白い題名の付いた曲があるなあ!と思ったのが最初です。 よく聴いていみると、「木星」は有名ですし、「火星」もTV番組で使用されていたので親しみを持っております。 どの曲も魅力的ですので、是非、全曲聴いてもらいたいものです(「木星」だけでは無くて・・)。

1)レヴァイン@シカゴ響

1989年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]レヴァインとシカゴ響のコンビといえば、快演、爽快系の惑星が聴けるのでは予想していましたが、 全く予想通りのストレス解消の快演です。気持ちいいと叫んでしまいそうです。シカゴサウンドも十二分に堪能できます。 上手いなあと感心しきりです。惑星好きは是非、聞いてもらいたい演奏ですね。ただ解釈に深いなあという唸らせるところもありませんが・・・・。

2)ジョーンズ@ロイヤル・スコティッシュ管 (冥王星付き)

2001年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]まあ冥王星を聴きたがため購入したCDである。演奏自体はまあ悪くはありません。 どうも2000年台とは思えない録音状態がややボヤけているはいただけません。 まあ他の名盤と比較してはいけませんが。ライブ演奏会で演奏されたら、感動ものとは思いますが。 さて、海王星ではご存知のとおり女声合唱が宇宙に消えるように・・・終わるのですが、それに続いて冥王星が演奏されますが、 これはどうですかねえ。まさに現代音楽ですな。こりゃ!最後におまけで女性合唱がついているという。  今となっては冥王星は惑星では無くなりましたし。今となっては貴重な演奏になりそうですが。

3)ハンドリー@ロイヤルフィル (SACD)

1993年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]上記のラフマニノフ交響曲第2番でもベタ褒めしたこのコンビ。 この惑星も好演奏です。特に変わったことはしておらず、あまり使いたくない言葉ですが<中庸な演奏>です。テンポも理想的。 本当に上手くまとめ上げた演奏だなあ。惑星初心者にはこの演奏から入ると良いかもしれません。迫力、美しさ、豊かなハーモニーなども兼ね備えております。 思わず聴き続けたく演奏です。土星の演奏が特に良い。そして録音状態が極めて良好です。

4)ボールト@ロンドンフィル

1979年  評価★★★★★★★★★★
[感想]言わずと知れたこの「惑星」の初演者エイドリアン・ボールトの演奏。エイドリアン・ボールト自身この曲を5度録音し、 この演奏が最後の録音。当方は曲の初演者の演奏を特にありがたがる訳では無いが、ボールトのこの録音に対する初演者としての意気込みが十分に感じられる演奏です。 火星が本当に素晴らしい。上手く主張しながらテンポを揺らす。なかなかテンポを揺らす演奏はありそうで無い。 木星のゆったりとした丁寧な入り。そして中間部の何とも言えない豊潤な響き。感動します。 天王星もゆったりとしたファンファーレで始まる。そして、この曲もかなりテンポを揺らします。 この演奏の特徴としては述べていますが、テンポを揺らし、「ここでそう来るかあ」という感心の連続です。実際にスコアを見たことは無いのですが、 ここまで特別な解釈ができるのも初演者ボールトならではかもしれません。とにかく「惑星」ファンなら是非!!

5)マリナー@コンセルトヘボウ

1977年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]コンセルトヘボウでの「惑星」が聴きたいと思い購入したのだが、マリナーの解釈が思いのほか?ツボにはまった。 個々の演奏も上手く、細部まで丁寧に演奏し、思わず発見のある演奏である。 火星では一歩、一歩、刻むように演奏し、思わず「これいいわ」と唸ってしまった。打楽器も上手く響いている。 金星ではコンセルトヘボウの暖色系の響きが心地よい。水星でもハープの響きが良い。木星も一音、一音に刻み、弾むような演奏で好感が持てた。 中間でもややためてくれれば・・・と。土星は7分台と他の演奏と比較して、アップテンポではあるが、急いでる感じは無い。 天王星も土星と同様、テンポ良く進んでいく。ここはゆったりと演奏して欲しかったが・・・。しかし、全体的には名演だと思う。

6)デュトワ@モントリオール響

1987年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]デュトワとモントリオール響ということで「惑星」は結構、良い演奏が聴けるのではと期待。 火星は上手くまとめたなあという感じ。テンポも良いが重厚さはあまり感じられない。金星は9分36秒とかなりゆったりとテンポを落とし、丁寧に美しく演奏している。 この金星は聴く価値は大いにありだと思う。木星、土星・・・も火星と同様、粘らず流れていく。

7)アンドリュー=デイヴィス@BBC響

1993年  評価★★★★★★☆☆☆☆
[感想]全体的には、オケの技量もあると思うのだが、心に響いてこない演奏である。 まず火星のテンポの速いこと。6分代である。火星はずっしりと迫力ある演奏が好みなので、評価できず。 一転、金星では8分台後半という遅めのテンポ。さらに大人しい演奏。木星では8分前後という標準のテンポで金管の響きも良い。 肝心の中間部はアッサリとした感じで主張が足りない。土星も淡々と音楽が流れていく。

8)

年  評価
[感想]
おまけ
以上、惑星について聴き比べしましたが、基本的には大きな解釈、テンポの差はないなあと。今のところ、 火星、木星、天王星はボールト盤、金星はデュトワ盤、土星はハンドリー盤を採りたいと思います。水星、海王星は特には・・・ですかね。



エルガー 交響曲第1番(現在異演盤6枚所有)

このエルガー交響曲1番の出会いというのが、他の曲とはちょっと違うのです。 学生の時、図書館にクラシック音楽の大百科のようなものがあって、例えば、交響曲全8巻、協奏曲全5巻、管弦楽曲、器楽曲、オペラ、、、 当方は、シベリウスの交響曲を調べたくなって、シベリウスの項がある本を借りたのですが、その中にエルガーの交響曲1番のことが記述してあり、 「冒頭の旋律がとても高貴で、威風堂々にも劣らない」、「初演の時に大盛況で、初演の年だけで100回近く演奏された」、 「3楽章は絶品で、最後のクラリネットの音は、氷をも溶かす温かいものである」とか、正確ではありませんが、以上のようなことが書かれていたような気がします。 この文章を読んで、是非聴きたくなり、すぐにCD屋に駆け込んだ訳です(ショルティの演奏を購入)。 とはいえ、曲の魅力は感じたものの演奏がイマイチに思えたのですが、他のCDを購入するにつれ、どんどんハマッテしまいました。 しかし、この曲はイメージと異なり、演奏するのは難しいと思いますねえ。

1)プレヴィン@ロイヤルフィル

1985年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]録音状態が最良レベルです。正直、良い演奏です。 下記の尾高盤やテイト盤と同様、名盤と思います。テンポはやや早めですが、ボールト盤ほどではありませんが・・・。 そのテンポと歯切れの良い音とその鮮明感が相まって、あえて例えると情に流されない筋肉質なエルガー1番という表現が浮かびました!! 当方は穏やかな丁寧な思い入れが感じられる演奏が好きなので、厳しいかもしれませんが、9点としました。 この演奏を好む方は多いだろうなあと思います。是非、ご一聴を!  (おそらくカラヤンがこの曲を演奏したら、このような演奏になるのではないか・・・と想像しました)

2)A・デイヴィス@BBC響

1991年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]録音状態は申し分ありません。あーあー、これまた名演だよ。 というか、下記の批評も含め、この曲に駄演はあるのかねえというくらい名演揃いだねえ。 解釈的には上記のプレヴィン盤に近い、感情の入った演奏ではなく、機能美を追求した演奏である。

3)尾高忠明@BBCウェールズ

1995年  評価★★★★★★★★★★
[感想]本気で当方の考える理想的なエルガー交響曲第1番の演奏を体現してくれております。 1音1音、心を込め、ゆったりと丁寧に演奏しております。そして、何より各パートのバランスがいい。何とも表現が高貴ですなあ。 英国エルガー協会から日本人初のエルガー・メダルを授与された尾高氏。 もうさすがとしか言い様がありません。この演奏に魅せられ、2008.5.17に尾高忠明指揮NHK交響楽団でのエルガー1番を聴き、本当に感動しました。 録音状態はややエコーが強めな感じはしますが、各楽器の細部は聞こえ、気持ちが良いくらいです。

4)ボールト@ロンドンフィル

1976年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]録音状態はまあまあEMIなので予想通りではありますが。 第一印象ですが、ボールトのこの曲に対する思い入れを感じざるを得ない演奏です。やはりボールトのイギリス音楽への愛情、そして、伝道師としての強い思いを 感じてしまう。特にエルガー協会の初代会長であったボールトですから、その思いはひとしおでしょうか。 本当に愛おしく演奏しております。丁寧に過度の表現を抑え、優しさ、穏やかさを感じる演奏となっています。 当方がゆったりと味わうような演奏好みなので、全体的には早めのテンポに感じてしてしまいます。特に3楽章は10分台です。 この曲が好きなら是非聴いて欲しい1枚ではありますね。

5)テイト@ロンドン響

1991年  評価★★★★★★★★★★
[感想]録音状態は良いです。イギリス人のジェフリー・テイトとロンドン響。 失礼かもしれませんでしたが、これほどの名演とは思ってはいませんでしたねえ。ロンドン響の上手さも一役買っていると思いますが。 上記の尾高盤は個々の演奏が分離し、はっきり聞こる演奏ですが、この演奏は音が混じり合い、渾然一体に響きます。 実に丁寧な演奏。そして極めつけは3楽章。14分台という上記のボールトと大違い!!そんなに遅さは感じないのですがねえ。実に良い!!

6)ボールト@BBC響

1976年  評価
[感想]

7)

年  評価
[感想]
おまけ
以上、エルガー交響曲第1番を聴き比べましたが、名盤揃いで参りました!! 参った、参った! 筋肉質なプレヴィン盤、機能美のA・デイヴィス盤、 落ち着いた優しさボールト盤、説得力のある高貴な尾高盤、暖かいテイト盤、どの演奏を聴かれも損はないと思います。       


ボロディン 交響曲第2番(現在異演盤10枚所有)

ボロディンと言えば、歌劇《イーゴリ公》の「だったん人の踊り」が有名でこの旋律の何とも美しくオリエンタルな雰囲気に 魅了されてしまいます。ボロディンの作品では、交響曲も作曲しており、1番、2番は完成し、3番は未完となっておりますが、 この3曲はどれも素晴らしい。特に2番が最も有名です(本当は1番も劣らず良い曲です)。 当方も1度聴いて、魅了されてしまいました。 是非、未聴の方には是非、聴いて頂きたい。(チャイコやラフマニのように洗練されておらず、カリンニコフよりも整っているという感じでしょうか) このボロディンは日曜作曲家で曲数も少なく、というのも医者で化学者であり、本業はサンクトペテルブルク大学の教授という学者です。 そして有機化学の分野では数々の著名な反応を見出し、この才能たるや羨ましい限りです。 (大学の理学部で化学専攻だった当方にとっては最も尊敬すべき作曲家かもしれません) その分、作曲が疎かになり、リムスキー=コルサコフやグラズノフなどお世話になっているのも事実。 しかし、そのメロディたるや皆さんを虜にすること間違い無し。ボロディンがこれからより演奏されることを願って止みません。

1)シュミット@ロイヤルフィル

1996年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]有名なロイヤルフィル・シリーズの1枚。 歌劇《イーゴリ公》の「序曲」、「ダッタン人の踊り」、「ダッタン人の行進」や「中央アジアの草原にて」、交響曲2番が収録されており、 ボロディンの有名曲満載でこのCDだけでもボロディンの魅力に触れることができるでしょう。 録音は非常に良好、クリアで聴いていて気持ちが良いです。 全体的にアップテンポで演奏が流れていきます-下記に演奏時間を記載(少し焦っている感じがしないでもない)。 しかし、解釈は至って作為的なところも無く流れていきます。技量も良し。 ボロディンに触れてみようかなという方にはお勧めできる1枚。 まあロシア風の解釈ではありませんが。(録音状態が最良というのは加点は大!これで星1つ追加というところでしょうか)
演奏時間 6:55-5:15-7:51-6:53

2)スメターチェク@チェコフィル

1970年  評価★★★★★☆☆☆☆☆
[感想]チャイコフスキー交響曲1番「冬の日の幻想」とのことでも記載しましたが、 チャイコ1番とボロディン2番のカップリングという極めて珍しいCD。 まあ「冬の日の幻想」ではイマイチでしたが、やはりこのボロディン2番でもイマイチでした。 まず録音があまり良くない。ホワイトノイズと個々楽器の音がダイレクト過ぎるというか、高音が強調されている感があります。 録音だけなら良いのですが、演奏も何か気忙しく感じます。落ち着いて音楽に浸ることができません。
演奏時間 7:25-4:27-8:35-6:49

3)スヴェトラーノフ@ロシア国立響

1993年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]さてお待ちかねのスヴェトラーノフ御大のボロディン! 交響曲全集であり、1番、3番(未完)も楽しめます。ただし、イーゴリ公の曲も収録されているのですが、 肝心の「ダッタン人の踊り」は入っていませんので注意を! いやーーーー、期待を裏切らない超弩級なボロディンの2番。何と言ってもこれでもかのスローテンポ!! (1楽章が9分超えとは・・・) 音の存在感。この演奏に大称賛を贈る方もいるとは思いますが、当方としては、正直、お腹一杯というより、胃にもたれる解釈です。 ボロディンの田舎臭さというか、哀愁、郷愁漂う雰囲気が消えてしまっています。「豪華なシンフォニー」になってしまいました。 これはこれで面白いのでボロディン好きの方は所有しても良いCDです。興味が湧いてきたでしょう・・・・
演奏時間 9:12-6:02-10:27-6:29

4)ロジェストヴェンスキー@ロイヤルストックホルムフィル

1993年  評価★★★★★★★★☆☆
[感想]ブリリアント・クラシックス・レーベルの紙パッケージの2枚組。 こちらもボロディン交響曲集です。こっちの方は、「ダッタン人の踊り」が入っています(ご安心を!)。 録音状態ですが、ほんの少しですが、音がこもっているかなあ(気にならない程度ですが)。 テンポは良い感じです。解釈ですが、まあロシア指揮者ということもあるのか、上記のスヴェトラーノフほどではありませんが、 やや立派なボロディンとなっております。これくらいが普通なのかもしれませんが・・・。 当方としてはもっと素朴に演奏して欲しいなあと思っているので。 あとアレンジ?しているところも、弦楽器の箇所で高弦を削除し、低弦を強調したところもあり (1楽章、一番目立つのは2番ではありませんが、交響曲1番3楽章なのですが・・・)。
演奏時間 8:17-5:50-8:35-6:52

5)コンドラシン@コンセルトヘボウ

1980年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]<ボロディン交響曲2番ではこの演奏!>というくらい推薦盤に取り上げられている コンドラシン指揮コンセルトヘボウのCD。シェヘラザードとのカップリングというお得CDでもあります。 録音状態も1980年録音ですが、まあ良い方だと思います(まあ最近のCDとは比較はかわいそうです)。 ライブ録音で途中、客席の音(咳の音)も拾っています(星1つ減点)。 オケもコンセルトヘボウですので、技量は申し分ありません。 すべてがダイナミックな解釈です。聴いていて充実感はあります。<音の強弱>、<テンポの緩急>とかなり揺らしております。 言い方が悪いかもしれませんが、正直、品が無い感じを持ってしまった(素朴な感じは無し)。 西洋の洗練されたボロディンです。
演奏時間 7:53-5:26-7:24-6:32

6)ネーメ・ヤルヴィ@エーテボリ響

1991年  評価★★★★★★★★★★
[感想]正直、購入前から期待の1枚でした。カリンニコフの交響曲で素晴らしい解釈を見せたネーメ・ヤルヴィ! 本当は交響曲全集を欲しかったのですが、入手できず。交響曲はこの2番のみ。 まあ「ダッタン人の行進」や「中央アジアの草原にて」も収録されているので、これはこれで嬉しいですが。 録音状態も良好です。もう言いますが、現時点で当方にとっても最も理想的な演奏です。 テンポ、(過度な表現を避けた)解釈ともにいいです!!実に丁寧な演奏で、ボロディンの哀愁、郷愁も感じられる演奏です。 ボロディンの曲はチャイコフスキーのように演奏するよりもカリンニコフのように演奏した方が合っていると思います。 その点、ネーメ・ヤルヴィはいいです。オケもエーテボリ響というのも良かったのかもしれません。 (このネーメ・ヤルヴィでの交響曲全集が欲しくなっています・・・・。)
演奏時間 8:03-5:24-9:28-6:34

7)ゲルギエフ@ロッテルダムフィル

1989年  評価★★★★★★★★★☆
[感想]ゲルギエフとロッテルダムフィルによる交響曲1番、2番収録のCD。何故か「ダッタン人の踊り」が アシュケナージ指揮でコーラス付きで付いている。録音状態は良好。オケも上手いです。 ゲルギエフというのはマーラーを聴いても、ラフマニノフを聴いても、極めてオーソドックスな解釈で良いことは良いのだが、 やや物足りない感があるのだが、この演奏については、この過度に色付けしないオーソドックスな解釈が大変心地よい!! この曲に合っている感じがします。本当に自然体ですーっと耳に入ってくる。(音の流れ、テンポ、強弱、すべてが無理がない。) これはこれで凄いことと思います。 まあ聴く人によってはつまらないと感じるかもしれませんが、当方は大・推薦したいCDです。1番も素晴らしい演奏です。
演奏時間 7:56-5:16-10:37-6:45

8)エルムレル@ボリショイ劇場管弦楽団

2000年  評価★★★★★★★☆☆☆
[感想]指揮のエルムレル氏、全く存じ上げませんでして。1932-2002でもうお亡くなりになられております。 バレエ、オペラを得意としたようで、その代わり交響曲の録音が少なく、当方に馴染みが・・・・。 演奏の方ですが、オケの技量が完璧では無いということと音のメリハリにやや欠けたものに感じます。 以上、2番の感想なのですが、一方、交響曲全集ということで1番や3番も収録されているますが、 1番の演奏が本当に素晴らしい!! 素朴な雰囲気で耳にスーッと入り、実に丁寧な演奏で正直、1番に関してはこの演奏が最もお気に入りです。 何故、2番でのこのような演奏が出来なかったのか・・・残念。
演奏時間 8:24-5:31-8:59-6:49

9)チェクナヴォリアン@ナショナルフィル管弦楽団

1977年  評価  
[感想]
演奏時間 7:02-4:29-8:34-6:21

10)広上淳一@マルメ交響楽団

1995年  評価  
[感想]
演奏時間 7:42-5:38-8:10-6:33
おまけ
以上、ボロディン交響曲第2番を聴き比べましたが、当方としては、ネーメ・ヤルヴィ盤とゲルギエフ盤がお薦め。 まあコッテリとした解釈であれば、スヴェトラーノフ盤やロジェストヴェンスキー盤、派手な都会風な解釈ならコンドラシン盤。 高音質で浸りたいならシュミット盤ですな。もっと集めて行きたいと思います。


ショスタコーヴィチ 交響曲第7番<レニングラード>(現在異演盤8枚所有)

最近、ショスタコーヴィチ交響曲にハマりつつあります。5番は超有名であり、大好きな曲であり、 他にも6番、7番、8番、10番、11番はお気に入りになりつつあります。 その中で特にハマったのは7番<レニングラード>です。特に第一楽章のボレロを彷彿とさせるあの盛り上がり興奮せざるを得ません。 演奏会では興奮のあまり落涙、全身汗だらけといった現象が・・・。(特にこの曲を採り上げるプロオケ、アマオケも増え、嬉しい限り) このため、直近はこのCDをメインに購入し、いつの間にかかなりのCDが集まってしまいました。皆さんもこの曲の魅力を感じては如何でしょうか。

1)ヤンソンス@レニングラードフィル

1988年  評価         
[感想]
演奏時間 25:54-9:53-16:22-16:17

2)ベルグンド@ボーンマス響

1974年  評価         
[感想]
演奏時間 26:53-10:43-18:47-17:03

3)ロストロポーヴィチ@ワシントン・ナショナル響

1989年  評価         
[感想]
演奏時間 26:24-11:27-17:26-15:59

4)バーンスタイン@シカゴ響

1988年  評価         
[感想]
演奏時間 31:43-14:48-19:25-18:52

5)ゲルギエフ@ロッテルダムフィル

2001年  評価         
[感想]
演奏時間 27:38-13:07-17:57-20:02

6)スロヴァーク@スロヴァキア放送響

1989年  評価         
[感想]
演奏時間 26:05-10:12-19:20-16:40

7)マズア@ニューヨークフィル

1998年  評価         
[感想]
演奏時間 26:35-10:59-19:07-18:03

8)ヴァシリー・ペトレンコ@ロイヤル・リヴァプールフィル

2012年  評価         
[感想]
演奏時間 28:32-12:58-18:44-19:01
おまけ
以上、ショスタコーヴィチ交響曲第7番<レニングラード>





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